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下北沢事業所職員のSさんへのインタビュー

下北沢事業所

2021.11.02

下北沢事業所職員のSさんへのインタビュー

<はじめに>
こんにちは。訓練生のT.Yです。
今回は私が基礎コースの訓練でお世話になりました、職員のSさんにインタビューを行いました。
基礎コースでは約3か月をかけて、Word、Excel、PPTなどの基本操作を学びます。
パソコンがほぼ初心者だった私に、優しく指導してくださったSさんの素顔にせまってみたいと思います!
 
「さらぽれで働くことになった経緯を教えてください」
 
私は新卒で音楽関係の会社で5年働き、その後広告関係の会社で10年働きました。
ドラムを演奏し、音楽や映画が趣味だったので、好きなものを仕事にしました。好きなことを仕事にしているのですから、もちろん楽しいことは多かったです。ですが、マスコミ関係で15年働き、十分にやり切ったと思えました。
次に興味のある分野で働きたいという気持ちが強くなっていったんです。今度はマスではなく個人を対象とする仕事に就きたいと思いました。大学で心理学を学んでいたこともあり、困りごとを抱えている個人を支援できるような仕事はどうだろうと思い、ハローワークで対人支援職を希望して仕事を探し、さらぽれと出会いました。
 
「数多くの就労移行支援所の中から、なぜさらぽれを選んだのでしょうか?」
 
そもそも就労移行支援が何たるかもよくわかっていませんでした。物は試しで応募してみたところ、書類選考に通過して企業説明会に呼ばれることに。正直、「福祉福祉したところだとちょっとな・・・」と思っていたんですが、法人立ち上げの歴史についてお話を伺って、とてもベンチャー気質に溢れた会社だなと驚いたのを覚えています。
さらぽれの母体であるNPO法人さらプロジェクトは、もともと3人の女性によって始められた、IT講習会を細々と運営する団体だったんです。その活動の中で、PCスキルが社会的に今後ますます重要になること、障害者の方々にも就労スキルのひとつとして学んでもらうことができることを確信した彼女たちが、2007年に立ち上げたのがさらぽれです。「障害者にITスキル?」っていう誤解と偏見がまだたくさんあった状況で、自治体や公的機関に交渉、説得を根気よく続け活動を広げていった。そういった、福祉施設でありながら、決して受け身ではなく、自ら社会に働きかけていくという理念と姿勢が良いなと思い、ぜひここで働きたいと思いました。
 
「訓練生と関わるうえで、大切にしていることはなんです?」
 
大切にしていることは就労に関して自己決定をしてもらうことです。
マッチングを行う就労移行支援所もありますが、さらぽれではアドバイスはしますが、最終的には自分で仕事を決めてもらうようにしています。それはまずたくさんの職場の中から仕事を選択するときに、自分が何を大切にしているかなどの自己分析をしっかり行って欲しいからです。職員からこの職場が合うんじゃないかと提案すればお互いに楽かもしれません。しかしそれでは就労してから壁にぶつかった時に、この仕事は自分で選択したんだと思えず、誰かにやらされているという気持ちになり、その壁を乗り越えることが難しくなるかもしれません。自分の人生を自分で考えて、選択して切り開いていく。自己決定力を大事にして伸ばしていただきたいと考えています。
 
「最後にこれからの抱負を聞かせてください」
 
あまり物事を計画的に考えないタイプなんですが(笑)
そうですね、支援者としてのスキルをあげたいので資格をとりたいと思っています。
また、人を知りたいという思いはさらぽれで働いてもっと強くなったので、遠い未来では心理学などを大学院で学べればと思います。
そして、いつでも自分で自分を認められる生き方をしてゆきたいです。
 
<さいごに>
今回職員であるSさんにインタビューする機会を頂きました。訓練中では聞けない様々なお話を伺い、私の中のSさん像が変わった気がします。いつも穏やかで優しいSさんですが、いつも笑顔でいるために日々努力していること。また、「他者に認められるより、いつも自分自身が自分を認められるよう生きてゆきたい」という言葉に、Sさんの揺るぎない強い意志を感じました。
ぜひ、私も良いところを吸収して、成長してゆきたいと思います!