トライアル雇用に向けて
こんにちは。下北沢事業所のT.Mです。このたび、トライアル雇用が決まりました。
15年という長い就労ブランクがあり、事務職は未経験で初めてです。にもかかわらず就職にこぎつけることが出来たのは、主治医・訪問看護の方々・デイケアのスタッフ・その他多くの支援者の方々の援助と、さらぽれでの訓練があったためです。
振り返ると、2017年に精神疾患の治療を再開し、その後、徐々に症状が安定し出し、診断・治療を初めて自発的に受け入れられるようになり(その時点で、発症してから20年近く経っていました)、そして、社会復帰に向けて動き出しました。
2019年から精神科のデイケアに2年間休まず通い、私としてはその時点で就労に向けての準備は仕上がったものと考えておりました。障害者合同面接会に(私服で)出かけたりもしました。
というわけで、百合丘就労援助センターで、「あなたは、より有利な就職をするためには、TPOのわきまえなど、更なる訓練が必要だし、そうすることが望ましい」と言われた時は心外で、内心憤慨しました。
就労援助センターの方と、いくつか就労移行支援事業所を見学し、さらぽれ下北沢事業所に決めました。決め手は、立派な建物(北沢タウンホール)、その一階の小奇麗な立地、事業所内の規律ある雰囲気、そして面談室のテーブルの化粧板の木目に惹かれました。
さらぽれでは、色々な種類・内容の訓練をすることができました。
最初は、Excel・Word・PowerPointはほぼ初めてで、スーツの着方も板につかず、事務所内での立ち居振る舞い方も分かりませんでした。
一番悩んだのは人間関係です。金曜日の帰り際に他の訓練生がたまたま挨拶をしてくれなかったりすると、「なんでだろう」と土日の間ずっと悩みました。そういったことは、セルフケアシートを通して職員に報告・相談したりしました。
二番目に悩んだのは、事務所内での立ち居振る舞い方です。職員のHさんに、注意点を細かく指摘され、正直反発心も幾度も持ちました。けれど、ぐっと呑み込み自分を直していこうと考えました。
最終的に、職員のHさんの人柄・趣味も分かり、抵抗感もやや減りました。そして、職員のHさんの案内による企業の実習を受けて、就職に至ったのは皮肉です。いや、Hさんありがとうございました。(もちろん、他の職員の方々もありがとうございました。)未だ未だ訓練不足なので、もっと厳しく訓練させてもらいたかったです。
さらぽれで1年余り訓練を受け、多くのことが身につきました。一年前は、スーツを着てパソコンを使う仕事など望めませんでしたし、そのようなお仕事をそこまで具体的に望んでもいませんでした。それ以上に、言葉遣いや報連相などのビジネスマナーのイロハが分かっていませんでした。
これから、就労になりますが、就労後も、日々訓練・日々勉強と思い、自分の足らない部分を補っていこうと思います。また、今後も、支援者の方々の助けを借りていこうと思います。最初はトライアル雇用ですが、もちろん就労継続につなげていくつもりです。
今は、こんな自分でも働けるようになるんだ、という喜びと幸せをかみしめているところです。