雨降ったら地固まるってコト!?
■就職活動の最中に
またやってしまった。結局元通りなのか。努力したつもりだったことも無駄だったのかな。色々な思いが頭をよぎりました。2022年5月、就職活動が本格化する中私は再び体調を崩して通所もままならなくなりました。職員の方と相談し、ひとまず1カ月休んで体調を整えることになりました。この1カ月間はメンタル的にもかなり厳しく、諦めることだけが残された道のような気がしていました。
定期通院の日。私はもうしばらく休ませてもらおうと考えていました。しかし主治医はこう言いました。
「ここで休んでもこれまでと同じ繰り返しになってしまう。騙されたと思って踏ん張ってみて欲しい。あとでそうして良かったと分かる日が来ますよ」
予想外の言葉に戸惑いましたが、安易に休養を勧めないのもその医師の優しさだと思い、従うことにしました。
■騙されたと思って
こうして私はふらふらとした足取りでさらぽれに復帰しました。一月ぶりの通所では、多くの訓練生が私の体調を心配しながらも復帰を喜んでくれたのが本当に嬉しかったです。しかし今後の訓練と就職活動について、職員の方から
「厳しい道になる」「相応の覚悟が必要です」
というご指摘をうけました。乗り越えられる自信は正直まだありませんでした。
私は復帰にあたりまず今後の活動方針についての資料作成に取り組みました。そこで今の自分自身の素直な気持ちを文章にまとめることができました。
「就職活動に取り組める最後の機会かもしれない。それに賭けてみたい」
■2度目の就職活動
5月までのことは全て忘れて、ゼロから就職活動を再開しました。
私は過去の就職活動を振り返って、全体的に消極的で受け身だったなぁと思いました。求人票を見ても志望動機が浮かばず無理やり考えたり、自己PRが相手の求人に合わせたようなものになっていたり。これでは相手に響くとは思えません。就職活動が手段ではなく目的になっていたような気がしました。
就職活動の準備を進めている中、職員の方から一件の求人を紹介されました。私が1年ほど前に受けて落ちてしまった企業でした。準備不足の段階に受けてしまっていたことを後悔していました。企業への実際の応募はまだ早いという思いもありつつも、今回また挑戦させて頂くことにしました。
■ありのまま
今回の挑戦では、変に飾らずに素の自分を相手に伝えることを方針としました。元々ない機会なので、そうした方が納得できると思ったからです。私は今回の休養で、体調に対する不安が最大の課題だということを初めて受け止めました。それに対しできる限りの対策をすることで、いつの間にか復帰後3か月の私の通所率は100%となっていました。
面接でもなるべく自分の言葉で喋れるように意識しました。直前に行った面接練習のおかげもあり、熱意は素直に伝えられたと思いました。二次面接では、面接官の方とキャッチボールができているな、という初めての手応えを感じることもできました。
■雨降って地固まる?
後日職員の方からの電話で、内定という結果を知りました。ほっとしたというのが正直な気持ちでした。それと同時に、これまでと違う場所でどんなことができるか楽しみにもなりました。これは恐らく、そう思えるような準備ができているからだと思います。1カ月の休養でさえ必要な時間だったのかなと今では思えます。
私は今回、折れそうになっても「踏ん張ってみよう」という一言を信じて前に進んだことが結果に繋がりました。頑張りはどこかできっと報われる、そんなことがお伝えできていれば幸いです。新天地でも、学んだことを忘れず頑張ります。お世話になった方々、本当にありがとうございました。