一歩ずつ着実に
横浜事業所の訓練生Oと申します。この度内定を頂き、卒業することとなりましたので私が入所してから卒業までのおよそ1年半の訓練を振り返り、成長したことや感じたことなどをお伝えしますので、私の経験が少しでも皆様の参考になれば幸いです。
〈利用を考えている方へ〉
私は、大学在学中の就職活動がうまくいかず、就職先が決まらないまま卒業を迎えてしまいました。
その後は横浜若者サポートステーション(以下サポステ)に定期的に通い、就職活動に踏み切れない原因を探ったり、場慣れのためにサポステ主催のプログラムに参加したりしました。
それでも応募に踏み切れず、原因を探るために病院の受診や、就労移行支援を考えてはどうかと勧められ、病院を受診し、就労の経験がないまま、就労移行支援事業所に通うこととなりました。
特性や家庭の事情により、体験を少し長めにとっていただき、入所に関する手続きのサポートや、正式に入所してからも、体調や自身の状態に合わせ、週3日からのスタートや、場合によっては午前のみにしていただきこともありました。また、長いブランクや環境の変化で大変な時期に、こまめに面談をしていただきしっかりと自身に合った通所ペースを作ることができたため、無理なく一歩を踏み出すことができました。
さら就労塾では、個人に合ったサポートや支援を行っていただけます。ホームページにも書いてある利用者のニーズや個別性に合わせたサポートが徹底されているように感じました。
〈就職準備・就活に入る方へ〉
私は入所したての頃、PCのスキルや生産性を気にして自分はダメだと卑下することが多くありました。しかし、企業による講座や実習に参加し、特にオープン就労であれば、企業はスキルよりまずは安定して通えるのか、メモをしっかり取れるのか、報連相がしっかりできるのか、丁寧な作業が行えるのかなどを重視しており、スキルについては就労後、安定して通いながら徐々に身に着けていけばいいといった考えであると知ることができました。
私は就労の経験がなかったので、訓練を通してメモの癖や報連相の徹底など社会人の基礎となる部分からしっかりと身に着けることができました。
また、上記にもあるように、自身を卑下することや、過度なネガティブ思考によりストレスをため込んでしまいやや体調が優れない時期もありました。
ストレスを発散させられるような趣味やケアを持ち合わせておらず、常にストレスを溜めこんでいる状態でした。これを読んでいる方の中にもストレスを溜めこんでしまう方や、発散させる方法が分からない方がいらっしゃるかもしれません。そんな方にはぜひさらぽれ主催のセルフケア講座をお勧めします。現在はオンラインでの開催となっていますが、他事業所の訓練生と意見交換をすることで自身に合ったセルフケアやストレス発散方法を見つけられるかもしれません。さらに、自身がどんな場面・どんな状態の時に体調に変化があるのかなどを改めて考えられる、自身を見つめなおす良い機会になると思います。
講座に参加し、他の方と一緒に自身について考えたり、意見を交換する上で同じ悩みを持っている方がいたり、一人で考え込むとどうしてもネガティブ思考になってしまうことがあったので、この講座に参加したことでポジティブな自己分析を行うことができました。
そして、ここで行った自己分析が就職準備の終盤から就職活動に入る際に、とても重要なことであったと知ることになりました。
応募や面接に向け、面接問答集の作成や履歴書の自己PR欄、障害やその特性についてのまとめを進めていくにあたって、とても苦労しましたが、セルフケア講座で得た自己対処やストレス発散、セルフケアの項目は比較的苦労することなく準備することができました。
今後職員の方から指導があるとは思いますが、ご自身の長所や短所、障害や自己対処などがあまりまとまっていない方は少し早めに準備に取り掛かることをお勧めします。
長所や短所については日々の訓練でのフィードバックや週報を参考にしてもいいと思います。早めの準備を行い、本番までに不明な点や自信のない個所をしっかりと職員の方に確認しておくことで少し自信がつき、多少の余裕が生まれることがあるかもしれません。
最後に、私が実習で体験した業務はどれもさらぽれで行っている業務の延長線上にあるものばかりでした。実習で行う業務に不安がある方、さらぽれで行っている業務が身についていれば、是非自信をもって実習に参加してください。
また、面接で聞かれた質問の8~9割がさらぽれで行った面接練習でカバーされていました。なので、納得のいくまで練習を依頼してください。私は面接に不安があったので、かなり多く面接練習を依頼してしまいましたが、嫌な顔一つせず「納得のいくまで練習しましょう」と言っていただけたのですごく励みになりました。
無理をしない、焦らない、を最優先し、最長2年の訓練に目的意識をもって取り組み、一歩ずつ進むことができれば、道が切り開けると思います。一歩ずつ進む方向は必ずしも前である必要はないと個人的には考えています。後ろでも、横でも目的さえ明確になっていれば、いつかはその目的までたどり着けるはずです。また、無理をしている、焦っていると感じた際にはぜひ職員の方に相談、共有してください。話すだけでも気持ちが整理され楽になることもあります、話すことで解決に向かう、あるいは自身の中にすでに答えがあり会話の中でそれに気が付くこともきっとあるはずです。
長くなってしまいましたが、これを読んでくださった皆様の健康と、ご自身に合った就職先が見つかることを希っております。