旧コラム

就労移行支援のビジネス基礎研修

下北沢事業所

2015.12.21

さらぽれの訓練の特長として「ビジネス基礎研修」があります。

企業で働く時、パソコン操作だけできればOKかというとそうではありません。適切な考え方と行動ができなければ、就労の継続は難しくなってきます。

どんな内容なのかご説明しますね。

◎基礎コース/ビジネス基礎研修

パソコンの訓練と並行して週に一度、ビジネス基礎研修を行います。

 

「ビジネス基礎研修」のカリキュラム(全12回)は、次の4つの要素で構成されています。

1.働くうえでの「考え方」

2.仕事の仕方

3.職場で求められるビジネスマナー

4.自己分析

 

3~4人のグループで、テーマに沿った事例についてお互いに意見を出し合い、グループとしての見解をまとめ、それをもとにファシリテーター(議事進行を務める人)とともに考えを掘り下げていきます。

ここで大切なことは、「自分の意見を整理して、相手に伝えること」「相手の話を聞くこと」「異なる意見を統合すること」で、誰にとっても難しいことです。

 

1.働くうえでの「考え方」

企業で働くとはどういうことかをケーススタディをもとにグループ討議をしながら進めていきます。「企業」「組織」などについて考えていくのですが、「職場の人間関係」が一番関心の高いテーマのようです。就職すると新しい環境で知らない人たちとの関係がスタートします。うまくやっていけるか不安を抱くのは当然です。

 

仕事はチームワークで行うのですから「あの人嫌い」「この人とは合わない」と言っていたら仕事にならなりません。職場の誰とでもうまくやっていくには、何を基準に考え、どんな行動をとればいいのかなどを理解していきます。

 

2.仕事の仕方

社会人に必要な基本能力として、「聞く」「読む」「書く」「話す」力をケーススタディとロールプレイングを中心に学んでいきます。

指示受けと報・連・相(報告・連絡・相談)は苦手意識の強い方が多いです。しかし、ビジネスの場でのコミュニケーションは型が決まっています。この型を知り、事前に繰り返し練習することで、手順と言葉づかいに“慣れて”できるようになります。

 

3.職場で求められるビジネスマナー

身だしなみや言葉づかいについて練習します。言い慣れない言葉や普段意識しない姿勢・行動も、お互いにチェックします。「恐れ入ります」など使い慣れない言葉や行動に四苦八苦な方も、しばらくやっているとだんだん慣れて最初に比べるとぐっとスムーズになります。

 

電話応対も取り次ぎや伝言などいくつかのパターンを繰り返し練習します。電話応対を苦手とする方は多いのですが、職場で使う敬語やパターンを覚え、就職準備に移ったあと事業所の電話当番で実践的に行い、場数を踏むことでできようになります。

 

4.自己分析

自己分析は、研修の中で取り組んださまざまな活動を通じて、仕事をするうえでの自分の得意不得意を明確にしていきます。自分の適性や傾向を知り、将来の展望をかたちにしていきます。

自分だけで考えるのではなく、周囲からもアドバイスをもらいながら完成させます。