「伝える」ことの難しさ
コロナ禍で思うように大人数で集まることが難しい今、
オフタイムトレーニングもなかなか実施できない日々が続いています
そこで今回はこれまでのオフタイムトレーニングを振り返ってみようと思います
オフタイムトレーニングは、生活リズムを崩さずに「遊びながら学びを得る」をコンセプトに、普段の訓練ではやらない楽しいトレーニングを目指してきました
これまでのオフトレを振り返ってみると、一番印象に残っているのがアイスブレイクで使ったこれ
「目をつむって紙を折る」です
とてもシンプルで、目をつむった相手に言葉だけで自分と同じものを折ってもらうというものです
例えば折り紙を半分に折る場合、目の前で見せながら「半分に折って」といえばすぐ伝わりますよね
しかし、目をつむった状態ではその半分が三角に折るのか長方形に折るのか、はたまた全く違った折り方なのか判断がつきません
「左に折った端の2枚になったほうを向けて・・・」
「折った手をそのままにして、左に90度回して・・・」
など、なるべく細かく誘導しますが、正解にたどり着いたのは1人
ちなみに右上のオレンジがお題で、正解者が真ん中の下にある紫でした
そのほかは見事に全く違う形に仕上がっていますね
こんなことからも伝えることの難しさを実感できますね
コミュニケーションについては、苦手としている訓練生が多いので、こんな相談も受けます
「自分が話した言葉が伝わらない気がする、分かってもらえない」
そんな時こんな話をしています
「コミュニケーションは、それぞれが持っている枠でメッセージを送ったり、受け取ったりしてます。
自分の枠は□で送ったとしても、相手の枠が〇だったら、相手は自分が送ったすべては受け取れないことになります。だから、相手に伝わるように工夫が必要なのだと・・・」
お互いが違う枠を持ち、価値観を持ち、判断しているからこそ、相手に伝わりやすい方法を考える
相手を尊重する、確かめ合うことが大事なのですよね。
目をつぶって紙を折るって何?と半信半疑で始めた訓練生たちも、次第に夢中になり
「今どっち向き?」「これあってる?」「あってる気がしな~い」
と口々につぶやきながら、思いっきり想像力をフル回転して挑戦してくれました。
目を開けた後は、予想外のお互いの形の違いに目を丸くしたり、
あまりにも違う形の自分の折り紙を恥ずかしそうに隠してしまったり・・・
その反応は様々でしたが、言葉だけで理解することの難しさを実感していました。
アンケートでも、
・声から指先の感触だけで折り紙を折るのが難しかった。
・目をつぶって折り紙を折るのがすごく難しいと思った。
・頭を使いました。説明を聞きながら目を閉じて折り紙をしたり、
説明されてないことをおぎなったり・・
最初のうちは、できなかった自分の形にばかり目が行っていましたが、
お互いの形を比べるうちに、「難しかったよね~」「言葉だけだと難しいね~」などと会話もうまれ、伝えることの難しさを共感できたようでした
そろそろオフトレも復活です。
これまでの名場面をご紹介して、次の準備を始めたいと思います。