訓練生ブログ

不安がりの歩き方

下北沢事業所

2025.01.16

訓練生 I

訓練生のIです。このたび就職が決定し、さら就労塾を卒業することになりました。このブログでは、入所してからこれまでの日々を振り返り、個人的に苦労したことについて書きたいと思います。

1.異常な不安がり
私が最も苦労した課題は、「不安」に対しどのように向き合うか、どう処理するかということです。一人で不安を抱え込みやすい、ネガティブな思い込みが強いという障害特性を持つ私にとって、それはいかなるときも際限なく湧き続けてべったりつきまとい、ときには「後悔」と名を変えしこりとなって残る厄介なものでした。嫌われたらどうしよう、失敗したらどうしようと、私は常に不安に足を引っぱられていました。考えたところで答えは出ないと理解できていることさえ不安がり、あらゆる機会を逃してきたように思います。
結論からいうと、私は不安を克服できていません。考えないようにしても相変わらず次々湧いてくるし、今もこんなブログを残していいのか誰が読むのかと恐る恐る書いています。しかし、事業所での訓練を通して、不安を感じつつ一歩踏み出すための足場を築くことができました。

2.職員さんとの歩み
事業所に入所した際も「うまくやれるだろうか」と、さっそく不安が先回りしてきました。とにかく始まりは何事も不安で恐ろしいのです。事務作業やPC周辺機器の使い方を学ぶ課題を通し、職員さんに恐る恐る声を掛け、逃げるように自席に戻る日々でした。周囲に迷惑を掛けてはいけない、変だと思われたくないという気持ちの強い私には、報連相は一つ目の大きな試練でした。こんなことを質問したらおかしいだろうかとオロオロし、失敗は知られまいとする傾向がありました。そんな私に報連相が社会人に必要な理由とメリットを語り、乗り越えるべき課題と諭してくれた職員さんがいました。不安がりな私には自分で考えるよりその都度必要な手順を踏むよう明確に指示されたことが効果的でした。そんなこともできないのかといつか言われるのでは、という不安も軽減されました。

3.実習開始
基本的なPC操作やビジネスマナーが身につくと、企業での実習が始まりました。当日は緊張のあまり、実習先の前で震えながら職員さんに電話した記憶があります。結果は私が懸念していたような大声で叱られる、失敗を責められるといったことは全く無く、作業に集中する姿勢を褒めて頂くことができました。不安と現実とのギャップに戸惑いつつ、実習先の和やかな雰囲気と社員さんの優しさに触れ、実際の企業と事業所が近い環境であることに安心感を得ました。職員さんは私の不安を払拭するため、信頼できる企業に預けてくれた上で、委縮していた私の自信を取り戻すきっかけを与えてくれました。

4.できたから、大丈夫
真面目さだけをとりえに実習に出向き、褒められることも少しずつ増えていきました。「不安だったけどできた」という経験を重ねたことで、ネガティブな気持ちを抱きながらもやってみる、行動することへの躊躇が減りました。
就職先を絞る段階になると、企業に選んでもらうのではなく、自分の希望と合致する働き方を私が選択するんだという主体性も出てきました。不安は毎日のように職員さんに相談、報告し、そうすることで自分の考えをまとめ、感情の波を落ち着かせることができました。

就職を前に、不安は絶えません。しかし私には背中を押してくれる職員さんの言葉と、実績に基づく自信があります。これまで支えて下さった皆さんへの感謝を忘れず、前向きな気持ちで入社に臨みたいと思います。ありがとうございました。