訓練生ブログ

私のさらぽれ通所記

下北沢事業所

2025.02.10

訓練生 H

就職が決まり、今月でさら就労塾下北沢事業所を卒業する訓練生のHです。

私は高次脳機能障害という障害を持っています。
さらぽれに来る前はデイサービスとリハビリ施設に通っていました。
デイサービスにいらしたケースワーカーさんの勧めでさらぽれを見学に来たのが一昨年の9月、通い始めたのが一昨年の11月でした。
そこから1年と2か月。何とか就職も決まり、さらぽれを卒業することになりました。

通い始めた当初は、面従腹背を地で行くような感じで「このオジサン細かいことにガタガタうるさいな」とか、「このオバハンも細かいことにうるさいな」と職員の言うことに聞く耳を持っていない部分もありましたが、ある日、「成果発表会で発表してみないか?」という話をいただきそこからやる気になって発表の準備をしていました。

当の成果発表会は本番直前に転倒して、骨折してしまい、その手術のために入院していたので、流れてしまったのですが、職員の方が発表の参考にと貸してくれた本(「脳コワさん」支援ガイド)がきっかけで大きく変わることができました。

その本は私と同じ高次脳機能障害の当事者が書かれた本で、 自分で思っていても言葉にできないことを代弁してくれているかのようでした。
また、その本を読んでいるうちに職員の声掛けはいやがらせではなく、こちらのことを考えて行ってくれているんだということに気づかされました。
職員全員がそうとも言い切れませんが…。
気づいてしまえばこっちのもの。
いわれたことを着実にこなして、履歴書や職務経歴書も見直して、いざ面接会へ。
面接会での面接中に履歴書の誤字に気づき、職務経歴書の誤字に気づくも知らんぷり。
年末に来るはずだった合否通知も年明けに届きあっという間に内定まで決まってしまいました。

何がキッカケで変わるかは分かりませんが、私にはこの本がキッカケでした。
これまでできていたことができなくなり、「できないことにこだわる」のではなく「やってみる」ことも大切だと学びました。
さらぽれを卒業してもこの本や仲良くしてくれた仲間たちを思い出して新しい環境で働き続けたいと思います。
本当にお世話になりました。ありがとうございました。