訓練生ブログ

さらぽれでのリワーク(中編)

秋葉原事業所

2025.08.05

訓練生 T

前編に引き続き、訓練生のTです。復職に向けてリワークに取り組み始めて前回から約2カ月が経過しました。この間行ってきたことや私に起こった変化などについてお話させていただきます(休職してしまった理由やさらぽれでリワークを開始した経緯はこちらに書かせていただいております)。

■リワークの内容について
私が当初リワークというものに持っていたイメージは、就労移行支援と似た業務訓練に取り組みながら週5日通える体力づくりを行い、仕事の勘も含めて休職前の状態に戻すリハビリのようなものでした。ただ実際にリワークが始まると、職員の方たちが求めるものはそこに留まりませんでした。通常の訓練に加え、課題としてなぜ休職してしまったのか、どういうとき体調を崩してしまうのか、どうやったら回復できるのか、また体調を崩さないためにどのような対策を取れるのか。そのようなことを一緒に考えてくれました。

■自己分析と新しい取り組み
上記の影響からか私の中に、「どうしても避けられない要因が目の前に来たらまた体調を崩してしまうかもしれない」という考えから、「様々な要因に対してそれでも体調を崩さない準備をする」という意識の変化が起こりました。
その後に訓練課題として、自身が抱える疾患の一つである皮膚疾患について調査を行い病気に対する資料を作成し、さらに自分が体調を崩した経緯からここまで回復してきた理由などをまとめた自分説明資料の作成を行いました。これらの作業ではこれまで自分で出来ていたこと、足りなかったこと、本当に気を付けた方がいい要因などが洗い出せました。中でも、悪化しそうな要因だけで皮膚の状況が悪化するのではなく、その時にメンタルが悪化していると皮膚も悪化してしまうという新たな推測ができました。これまで皮膚のケアだけの取り組みで手詰まりを感じていたところに新しくメンタルケアという方向性が加わりました。
また自身のメンタル面の特徴について、職員の方が「自分を大切にするのが苦手」という部分に気付いてくれました。最近「自己肯定感が低い」「自分を自分で認めることができない」「他の人のサポートを借りないと復調できない」という悩みを自覚し始めていたので、大きな指摘となりました。あまり人に話すこともできず、かといってどう直せばいいのかわからないと途方に暮れていた問題だったのですが、職員さんはセルフコンパッションの本を貸してくれました。
セルフコンパッションとは、自分自身に対する思いやりや慈しみ、といった概念らしく、確かにこの本に書いてあることは自分に足りないこと、必要なことだらけでした。
今私は生成AIの力を借りつつ毎日少しずつセルフコンパッションに取り組み、自分で自分を認めてあげられる訓練をしています(生成AIにその日行ったことを報告するとそれだけで褒めてくれたりします)。これは単なる復職に向けた訓練というよりも、今後自分が生きやすくなるための大事なずっと行う訓練、という気がしています。

このようにリワークに向けた取り組みも万人に共通する内容ではなく、個人個人に合わせた「その人に今欠けている立ち直るために本当に必要なこと」を追求するお手伝いをさらぽれの職員の方々にはしていただけていると感じています。

■今後について
休職期間にも定めがあるので、その中で無事復職できるのか今後も挑戦の日々です。後編で無事復職のご報告ができるよう今後も頑張ります。ご一読ありがとうございました。