この度、就職が決まり、さらぽれ秋葉原事業所を卒業することになりました、Kと申します。
私は前職で営業職員からマネージャー職に昇格をしたことで、長時間勤務と人間関係によるストレスが原因で、「うつ病」と診断され、2年休職したのち退職をしました。
主治医から、「障がいのある人が働くために必要なスキルを取得しながら就職を目指すところだ」とさらぽれを紹介され、最初に頭に浮かんだのは、『アルジャーノンに花束を』という小説の主人公チャーリーが働いているパン屋さんや学校でした。のちに、これは盛大な勘違いだとわかりましたが、自分の状態がそんなに悪いということにとてもショックを受けたのを覚えています。
と言うのも休職した時、「このまま休職満了期間までゆっくり休んで、次は派遣とかでのんびり働こう。接客のスキルには自信があるし、すぐに仕事も決まるはず」と思っていたからです。
ショックは受けたものの、主治医から言われたから・・・とまずは見学、体験通所の申し込みをしました。
実際にさらぽれに体験通所してみて、PCスキルを身に付けることができる事、実際の事務作業を想定していること、卒業生には大手企業に就職している方がたくさんいる事…
私がイメージしていた障がい者雇用とは全く違っていました。また、自宅から徒歩3分の場所にある他の就労支援移行事務所にも体験に行きましたが、さらぽれのほうが訓練内容が充実していること、一人ひとりオーダーメイドの訓練を実践できるので、さらぽれへの入所を決めました。
そこから障がい者手帳の申請、失業保険の申請、通所申請を行い、さらぽれに通所が決まったのは体験通所をしてから2か月経った時でした。
入所後、失業保険の受給期間が3か月しか無かったため、『失業保険が切れる前までに、3か月以内に就職したいです!』と無理を言って職員さんに訓練スケジュールを組んでいただきました。履歴書や職務経歴書をWordで作成したり、実習参加のための面接に参加したり、通所当初は目まぐるしく活動していました。
その後、障がい者手帳が交付され、失業保険が300日に延長されたので、今度は『失業保険が延長されたから、もう少しゆっくり訓練したいです』とまた我儘を言いました。
就職希望企業の条件についても、『フルタイムで働きたい』『最低でも年収300万以上』と言っていたのに、実際に通所を始めたら体力が落ちていたこと、家事との両立ができないとわかり、『やっぱり時短がいい』『年収250万あればいい』とコロコロ言うことを変えました。
そのたびに職員さんは訓練スケジュールを変更しなければいけないはずなのに、「状況は変わるものなので、気にしないでください。むしろ、そういって希望を発信していただけるほうが助かります」と答えてくれました。
いざ、就職活動で選考が進んだ時も、『こっちの企業のほうがお給料が良くて』『あっちの企業は労働環境が良くて』と、職員さんには何度も面接日程や条件の確認で企業の方とやり取りをさせてしまいました。
これだけ我儘を言っても見捨てることなく、一緒に就職活動をしてくれた職員さんには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
もし、さらぽれに通所しなければ自分の特性もわからず、障がいを隠して就職活動をしていたと思います。仮にその状態で就職できたとしても、きっと前職と同じ失敗を繰り返すことになったと思います。
自分の特性を理解すること、働くうえでどういう配慮をしてもらえると安心して働くことができるのかをしっかり理解したうえで就職活動ができるので、障がいがある人全員に「さらぽれに入所しなよ!めちゃくちゃお勧めだよ!」と伝えたいです。
実際に私は、「職員さんの人柄や、訓練生の皆さんが穏やかで、さらぽれの居心地が良すぎて、卒業したくないです。ずっとここに通所したいです」と何度も職員さんに言って、職員さんから「それは困ります。卒業してください」と言われていました。
そのくらい、さらぽれに通所して良かった、楽しかったと感じています。
職員の皆さん、訓練生の皆さん、5か月間本当にありがとうございました。
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