卒業
尾崎豊の詩に、「卒業」というものがある。
「この支配からの、卒業」
私の場合は「数字」だった。
とにかく、「数字」に
縛り縛られ、支配されていた。
「体重」「偏差値」「記録」「順位」「トレーニングの回数」
あげだしたらキリがない。
自分を、ときに人を、「数字」でしか見れないような冷たい心の持ち主だった。
働きに働く中で、私は症状に苦しみ、孤独となった。
やがてさらぽれ に通う日々の中でふと笑ったり涙を流す自分がいた。
雪解けのように、ロボットから人間らしくなった。
本当は、「優しい気持ち」が欲しかったのだと、今思う。
次は何が私を縛り付けるのだろう?
けれど、もう失うものなど何もない。
共に歩む人がいる。
あがいた日々ももう終わる。
この、さらぽれからの、卒業。