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在宅訓練中の取り組み-zoomでのプレゼンテーション-

秋葉原事業所在宅訓練

2020.07.02

在宅訓練中の取り組み-zoomでのプレゼンテーション-

秋葉原事業所のHです。
外出の自粛も緩和され、さら就労塾秋葉原事業所も6月1日から通所が再開しました。
さら就労塾ではコロナウイルスへの対策として、時差出勤・換気の徹底・朝の体調報告などを行っています。どれも初めての試みですが、訓練が続けられるように職員・訓練生ともに協力し合っています。
 
実は、私も在宅訓練中に初めての試みを行いました。それは「zoomでのプレゼンテーション」です。
私は環境の変化に対して強い不安を覚えます。新しい場所や人に慣れるまでにとても時間がかかるのです。
今回4月の半ばから在宅訓練が始まり、zoomでのビデオ通話・チャットなど、慣れないやりとりで不安を覚えていた私に職員さんが「在宅での不安や閉塞感を覚える人は他にもいると思います。なので、新しい在宅訓練のアイデアを文章にしてみてはどうでしょうか」と提案して下さいました。
私は「文章を書く」ということが心の安定や気持ちの切り替えにつながるので、挑戦してみることにしました。
在宅訓練ではパソコンでの作業が主になり、事業所でやっていた清掃やお金の計算、手作業などを行うことができません。職員さんが近くにいないので、業務での疑問点もすぐに回答してもらうことは難しいです。
しかし、工夫次第で取り組めることもあるのではないか…そう考え、いくつかの在宅訓練のアイデアを出しました。
職員さんはアイデアに対して「いいですね!」と言って下さり、そのアイデアのひとつである「自分の得意なものと在宅訓練を組み合わせる」という訓練を私も実際に行うことになりました。それが「zoomでのプレゼンテーション」でした。
自分で考えた在宅訓練のアイデアを、他の訓練生の皆さんとも共有して、さらに良いアイデアが生まれればいいなという考えからでした。
 
在宅で行うプレゼンテーションということで、スケジュールの管理も綿密に行いました。職員さんとスケジュールを共有するためにガントチャートを作成し、PowerPointでの資料づくりも、こまめに進捗報告を行いました。
アイデアがなかなかまとまらなかったり、PowerPointの操作に戸惑ったりしたときはつらい気持ちもありましたが、職員さんの支えとzoomでのプレゼンテーションを成功させたいという目的に向かって作業を進めました。
 
自主練習や、職員さんを相手にした発表練習も行い、あっという間に発表の当日になりました。
訓練時間中なのでプレゼンテーションの見学は希望制でしたが、秋葉原事業所のほとんどの訓練生と職員さんが集まってくれました。
Zoomでの発表ということで、声のトーンや表情にいつも以上に気をつけました。対面ではないので、どうしても雰囲気のようなものは伝わりづらいと思ったからです。
発表後は訓練生の皆さんに一言ずつの感想をもらい、アンケートを記入してもらいました。アンケートでは、「さっそく発表されたアイデアを取り入れました」という声や、「この訓練やってみたいです」という感想をいただくことができました。
 
その後、いただいた感想をExcelで集計し、グラフ化して総括と所感を加えて提出しました。

はからずもこの「zoomでのプレゼンテーション」でWord・PowerPoint・Excelというoffice機能を駆使し、訓練に取り組むことができました。
 
この一連の訓練を通して、技術にしても考え方にしても、数えきれないくらいのことを学びました。
その中でも嬉しかったのはやはり職員さんや訓練生に「これいいですね」、「自分もやってみます」という感想をいただけたことです。
実はWordで草案を提出したときに、「在宅訓練を行うにあたって大切なことは、見てくれている人がいると訓練生が感じられること」という言葉を書いていました。職員さんとも、「これはすごく大事なことですね」というお話しを何度かしていました。
 
今回のzoomのプレゼンテーションでは、私がプレゼンを行い、訓練生や職員さんが感想を言うという形でしたが、そのやりとりの中で「見てくれている人がいるということ」を感じて下さった方もいるのではないかと思います。
私自身、皆さんがプレゼンテーションを聞いて下さるのは嬉しかったですし、感想をもらえたことできちんと聞いてくれたんだととても嬉しくなりました。
いただいた感想の中にも一人ひとりの思いがあり、孤独や閉塞感を覚えがちな在宅訓練の中でちょっとした刺激になったのではないかと考えています。
 
人は人との関わりの中で生きています。
社会へ就労という形で関わっていくにはまだまだ道のりがありますが、訓練生の皆さんとその一歩を踏み出せた気がしています。