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仕事をする人は誰だって職人というお話

仕事をする人は誰だって職人というお話

必殺仕事人という時代劇シリーズがあります。

時代劇の戦闘シーンは普通刀で打ち合いますが、仕事人シリーズの面白いところは

様々な職人がその職業特有の道具や技能で戦うところです。

私が好きだったのは、中村橋之助演じるところの時計職人の夢次。

そのからくり技術を活かして、熱したゼンマイが飛び出す仕掛けで敵を討ちます。

 

 時計といえばいっとき時計にハマったこともあるのですが、機械式時計というのはすごい。

小さな空間の中に歯車とゼンマイを詰め込んで、「正確な時刻を刻む」という目的のためだけに

数百年間積み重ねてきた技術の結晶です。

 まあもちろん私にロレックスなどは手が出るはずもなく、ハマった結果買ったのは1万円の安物ですが……。それでも無音のクォーツと違って微かなゼンマイ音が聞こえてくるのは、この中で確かに精密な仕掛けが動いていることが想像できてワクワクさせられます。

 

 東芝の前身である芝浦製作所の創始者は、田中久重という発明家です。

この久重が1851年に完成させた「万年時計」は時間だけでなく日付に曜日、干支、月の満ち欠けや太陽の動きまで表すものすごいものでした。

今でも実物を国立科学博物館で見ることが出来ますので、ぜひ一度ご覧いただきたい。

こんな高度な精密機械が、幕末に作られていたのです。

前置きが長すぎましたが、今回はそんな「技術」の話です。

 

 神社仏閣を建てる宮大工は、釘の使用を最小限にする工法を用います。

具体的には木材を削って凹凸を作り、組み合わせることで建築を行う方法です。

手作業で削ったにも関わらず、組み合わされた木材はカミソリ一枚も入らないほどぴったりとはまります。これを正確に寸法を測るわけではなく、経験による技術だけでやってしまう。素人から見ると、もはや超能力です。

 こういった職人の仕事は、技術の凄さがわかりやすい世界です。

しかし私としてはどんな仕事にも積み重なった技術があり、ある意味でみんな職人なのではないかと思っています。

 

 昔、宅配便の仕分けのアルバイトをしたことがあります。

仕分けと言ってもケージの荷物をひたすらレーンに載せていくだけの役割なのですが、これが非常にきつい。30kgの米袋などもあって、へっぴり腰でようやく持ち上げている始末です。

慣れないうちは、最初の1時間でバテていました。

 しかしこの同じ荷物を、華奢な女性の社員さんがすいすい持ち上げていくのです。「すごいですね」と声をかけると、「長くやってますから」と返ってきました。

「重い物を持ち上げる」という一見単純な仕事一つにも、さりげなくも凄い技術があるのです。

事務や営業などを長くやっている人にも、きっと一人一人に積み上げてきた技術があるのだと思います。
 それこそ仕事人のように、その技術が思ってもみない形で活かされることもあるかもしれません。(とはいえ、暗殺に使ってはいけませんが……)

 

 就労移行で訓練できる期間はわずか2年ですが、パソコンにしろ事務作業にしろ毎日やっているものは確実に経験として積み上がります。

毎日の地道な訓練ではあまり成長の実感は感じられないかもしれませんが、そのときは自分が昔よりも出来るようになったことを並べ上げてみてください。

 例えば、キータイピングが早くなったこと。

 同じ作業を、人に聞かなくてもできるようになったこと。

他人と比べると上ばかり見てしまうかもしれませんが、昔の自分と比べれば客観的に自分の努力を評価できると思います。

 

 ちなみに私がタイピングのタッチタイピングが出来るようになったのは、一時期毎日やりこんでいたオンラインゲームのおかげでした。

このように楽しい活動を役立てる方法があればこれは最高の訓練になりますが、だいたいの場合は地道に頑張るしかないですね。

頑張ります。

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